以下『Johnny’s DREAM IsLAND 2020→2025 ~大好きなこの街から~』Aぇ!group単独公演・8月24-25日公演のセットリストとライブレポートです。
セトリ順を追ってのレポートとなってはおりますが、まとめて書いている楽曲もございます。また、敬称等は省略させて頂いておりますのでご了承ください。
Aぇ!groupドリアイ・セットリスト
1.シンデレラガール
2.White Love
3.罪と夏
4.SUMMER TIME
5.Sha la la☆Summer Time
Jr.コーナー
6.ワッハッハー
7.WAになっておどろう
8.Party-Aholic
9 Stray dogs
MC
10.名脇役
11.Lil miracle
12.みんなでワーッハッハ!
13.カンパイ・ソング
14.weeeek
関西メドレー
15.旅人
16. LET’S GO WEST ~KANSAI‼~
17.関西アイランド
18.West side!!
19.Break Through
20.ボクブルース
アンコール
21.Firebird
最終公演アンコール
22.関西アイランド
ライブレポート
関西出身のジャニーズ事務所タレントで開催される『Johnny’s DREAM IsLAND 2020→2025 ~大好きなこの街から~』(以下、ドリアイ)。
7月28日「なにわの日」に万博記念公園で行われた総勢70名の関西ジャニーズ大集合公演から始まり約一か月に渡って配信され、
関西ジャニーズを愛するファン達を長きに渡り楽しませてきたこのイベントも、ついに終わりを迎える。
集大成ともなる最終公演を取り仕切るのは、昨年結成された注目株のAぇ!group。
コントメインの公演も行っている彼らに対してお笑いイメージを強く持つ人も多そうだ。
また、楽器が得意なメンバーもおり、バンドパフォーマンスを磨いている姿でも知られているためワイルドな男らしいパフォーマンスのイメージも多く持たれているだろう。
そんな予想をいい意味で大きく裏切るOPの衝撃、この公演はそれらを受け止めるところから始まった。
何度も見慣れたドリアイのロゴと公演タイトルが流れ、始まったAぇ!groupのOP映像はおとぎ話・シンデレラのあらすじが元になっていた。
この映像の後にオチがあり、明るい様子のメンバーが現れる。普段の彼らならそんな展開になりそうなところだが、今回は全く違った。
ストーリーどおりに、お城でシンデレラを迎えた王子のシルエットそのまま、舞台上に姿を現したメンバー。
ここでセンター・末澤誠也の伸びやかな歌声から「シンデレラガール」のメロディーが始まった。
これまでの彼らのライブ選曲を思えば眩しすぎる程の楽曲の歌唱、煌めく白の王子風衣装にSNS上でもファンは騒然。
続いて披露されたHey!Say!JUMPのカバー「White Love」も含め、グループの単独公演の幕開けに飛びぬけてキラキラとした路線のアイドル楽曲を持ってきたことに、どうしても驚きが隠せない。
想定外すぎる選曲に戸惑うファンはそっちのけで、メンバーたちは本家に負けず劣らず全力の爽やかなパフォーマンス。
キャラじゃないなんて思っていた二曲をも、持ち前のバイタリティで気付けば彼ら仕様にして歌いこなしていた。
新鮮すぎるパフォーマンスの余韻に浸るかと思いきや、挨拶では既にいつものメンバーたちの様子が返ってくる。
さっそく「罪と夏」から威勢よく始まった夏メドレーはAぇ!groupらしさ全開。
バイクに二人乗りのコミカルな演出を使いシンプルながらも全力で、続く「SUMMER TIME」でゼロディスタンスなファンサタイムもバッチリこなし、画面越しにも視聴者を楽しませる。
「Sha la la☆Summer Time」ではバルーンを持ったちびっこJr.と一緒に楽し気なパフォーマンスを見せその後のJr.コーナーへと緩やかに移っていく。
「ワッハッハー」、「WAになっておどろう」を平均年齢10.6歳の元気とフレッシュな魅力溢れるメンツで届けた。
直後、会場内の空気は一変し流れ始めたのは「Party-Aholic」。
末澤監修の獣を模したこだわりの衣装を身に着け、今度は大人な顔をしたメンバーたちが姿を現し、先ほどまでとは打って変わって。踊って歌ってガンガン攻める、強気なナンバーが続く。
ここではジャニーズWEST・神山智洋作詞曲として提供を受けた「Stray dogs.」も初披露。
ドローンも使ったは気力満点の映像もあり、「シンデレラガール」の登場時からは想像もつかないくらい激しいパフォーマンスを見せる。
メンバーの名前をもじった歌詞が特徴的なこの楽曲、歌詞テロップがメンバーカラーに変化するスタッフのこだわりも嬉しいポイントだ。
MCではまたも雰囲気が大きく変わり、公演内容についてや、放送直後の24時間テレビにまつわる微笑ましいエピソードを話す、ごゆるりとした時間が流れる。
しかし、そんなゆるさのままで終わらないのが彼らだ。
特に、24日公演はメンバー・末澤誠也の誕生日ということもあり、昼夜共にスタッフも総出の癖の強いサプライズが敢行されるなど、笑える工夫も忘れない。
仲睦まじいトークではしゃいだ後は落ち着いたムードでライブの世界へと戻っていき、グループ一人一人の歌声がしっかり堪能できる程に「名脇役」をしっとりと歌い上げ、やさしい雰囲気で見る者を包み込む。
そんな柔らかな空気もつかの間に、ドリアイ・関西ジャニーズJr.公演の見どころの一つともなっていたシャッフルソングの時間がやってきた。
Lilかんさい、なにわ男子の公演を終え、残すはAぇ!groupの披露のみ。
いったいどの楽曲が選ばれるのか、期待の中で歌われたのはLilかんさいの「Lil miracle」。
本人たちもかねてから歌いたいと発言していた楽曲の満を持してのカバーは、ダンスのキレと振りの大きさが彼らならではの見せ方だ。
仲良しの嶋崎斗亜のパートを満面の笑みで歌い踊る小島健の楽しそうな姿も含め、非常に印象的な一曲だった。
ここからはグループのイメージを象徴するかのような明るく陽気に、かつカジュアルな楽曲が続く。
佐野の女装もありコミカルに展開する「みんなでワーッハッハ!」、アルコール片手にはじける「カンパイ・ソング」、問答無用で盛り上がれる「weeeek」と彼らの持つ本来の属性が良く表れたメドレーが見られた。
笑顔溢れる楽曲たちの後に待っていたのは、いつかのある日に見た光景。
花道のすっぽんがせり上がり正門良規が登場した。
松竹座の夏を感じる「旅人」のイントロに合わせ、口上を述べるその姿は、舞台「ANOTHER」上演当時映像の中にいた村上信五が思い起こされる。
歌うAぇ!groupの後ろには、関ジャニ∞デビュー時のようにメンバーの名前の書いた幟も用意された。
そんな懐かしい一曲、松竹座らしい演出から始まった関西メドレーには、他にもスタンドマイクを使った「LET’S GO WEST ~KANSAI‼~」、客席に降りてちびっこJr.と共に盛り上がる「関西アイランド」とドリアイ最終公演らしく全体を総括するに相応しい曲が並ぶ。
この明るい空気は正門のギタープレイで一転。舞台上ではクールなセッションが始まる。
今回登場していなかったグループの武器・バンドセットがここにきてお目見えし「West side!!」を熱量たっぷりにパフォーマンス。
白黒で編集された画面によって、いつもより一味も二味も魅力を増していた。
熱い一曲の後には先日の舞台公演でも披露された「Break Through」を歌唱。
爽快感のある前向きなこの曲も彼らにぴったりと似合っている。
公演を締めくくるラストに歌う楽曲として選ばれたのは、メンバーの佐野昌哉、小島健作詞曲「ボクブルース」。
大サビでは草間リチャード敬太が聞きごたえのある歌声でしっかり聞かせる。
真っ直ぐな眼差しでファンへの思いが詰まった一曲を6人ありったけの思いを込めて届け、穏やかに、そしてしんみりと一区切りした公演。
ただ、賑やかな彼らはそんなもんでは幕を閉じない。
アンコールとして再び登場し、ハードなオリジナル曲「Firebird」で再びのハイテンションに。間奏では福本大晴が無茶ぶりを広げるシーンも見られるなど、終始公演終盤らしい騒がしさがあった。
メンバーを模したぬいぐるみも手をつなぎ、「俺たちがAぇ!group」の掛け声で1時間20分程の配信を終えたが、最終公演ではここに思わぬサプライズが。
25日の配信限定でアンコールには「松竹座ありがとう」と書かれたTシャツを身に着けた全出演メンバーの姿。加えてLilかんさいも急遽ライブに参加した。
お世話になった松竹座、スタッフへの感謝と共に全員で「関西アイランド」を歌唱し、盛り上がりは最高潮。
一か月に渡って続いた配信イベントは笑顔溢れる大団円を迎えることができた。
関西という括りの中、デビュー組と関西ジャニーズJr.が一つに団結し、成功を収めた『Johnny’s DREAM IsLAND 2020→2025 ~大好きなこの街から~』。
そんな一か月にもわたる長期間、かつ先輩後輩の垣根を超え皆で繋いだ一大プロジェクト・ドリアイを締めくくる最終公演でもあったこのAぇ!groupの公演は、見事としか言いようがない構成バランスだったと感じる。
メンバーの多才さ故に、どんなことでもこなしてゆく彼ら。
使用した楽曲のふり幅も非常に大きく、なんでもありなアイドルだからこそ持てる公演の特徴を上手く活かしていた。
今まで見せてはこなかった王道的な楽曲もリミッターをかけずに見せ切ることができ、それぞれの歌声や特徴に合わせた歌割やパフォーマンスを各所に持ってくることもできる。
その姿にはまさに「集う個性 いざ推して参ろう」という表現が似合う。
さらに、ドリアイファイナルとして求められる役割を果たしながらも、自分たちらしい関西感やジャニーズのパフォーマンスを、自分たちにできること、魅せ方で昇華してみせた。
何より、通常歌やダンスの一点ではなく、表情やカメラアピール等のトータルとしてのパフォーマンスを重視する傾向のタレントにとっては、口パクでの歌唱は大きな問題とはなりにくいにも関わらず、
ここであえて自らの生歌の割合を増やし、実力を見せつけてきたのも彼らの魅せ方の妙だろう。
本公演終了後にもジャニーズJr.の動画サービス「ISLAND TV」にてライブの練習風景を撮影した映像を配信し、その楽しみを継続させる余念ない企画力。
名残惜しさも楽しさに変えてしまえるのが彼ららしい。
どんな楽曲もどんな状況もその手に納め、魅力にできてしまうAぇ!groupにはもはや死角なし。
彼らが大きく飛躍し宇宙高く、飛んでいく日はそう遠くないかもしれない。
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